タレント起用の効果とは？広告に合わせたキャスト選びのポイントを解説

CM・広告制作におけるタレント起用の効果と選び方

最終更新日: 2024/8/27

テレビCM等の広告を制作するうえで、広告塔となるタレントの選定は重要なポイントの1つです。

この記事では、タレント起用の基本的な流れとその効果、また起用タレントの選び方について解説していきます。

タレント起用時の注意点もまとめているので、広告制作をお考えの企業様はぜひ参考にしてみてください。

タレント起用の基本的な流れをチェック
CMや広告にタレントを起用する効果・メリットとは
CM・広告に合わせたタレント選びのポイント
タレント起用で注意したい3つのポイント
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記事まとめ

タレント起用の基本的な流れをチェック

まずは、CM等の広告にタレント起用を行う場合の基本的な流れについて詳しく見ていきましょう。

出演者の選定・出演交渉

まずは、タレントが所属している芸能事務所やキャスティング会社（タレント起用の代行会社）等のWebサイトからタレント起用に関する問い合わせを送ります。

その後、企画内容に沿ったタレントの提案が受けられるので、予算等を踏まえながら交渉するタレントを選定しましょう。

なおキャスティング会社からは交渉の可否も含めて問い合わせに対する何らかの回答を受けられますが、芸能事務所の場合はそもそも取り合ってもらえない可能性がある点に注意が必要です。

スケジュール調整・契約

起用するタレントが決定したら、広告制作に向けて撮影等のスケジュール調整を行っていきます。

公開する媒体や期間等を細かく取り決め、最終的に書面にて契約を締結するのが基本的な流れです。

万が一契約内容に含まれていない使い方をしてしまうと、契約違反となって違約金を支払わなければならなくなるため注意しましょう。

キャスティング会社を利用した場合はこれらの法的な部分もしっかりとカバーしてもらえるため、タレント起用に伴うトラブルのリスクを最小限に抑えることができます。

イベント当日の立ち合い

キャスティング会社に依頼した場合は、契約締結後のサポートや撮影当日の立ち合い等も一任可能です。

その後、契約で取り決めた期間が満了となったところで、芸能事務所およびキャスティング会社との契約も終了となります。

CMや広告にタレントを起用する効果・メリットとは

続いて、CMや広告にタレント起用を行うことで期待できる効果・メリットについて詳しく見ていきましょう。

ターゲット層への効果的なPR

CM・広告にタレント起用を行うことで、「好きなアイドルが愛用している商品を使いたい」「憧れのモデルと同じお店を利用したい」というように、タレントをきっかけとしたCVが期待できるというメリットがあります。

中でもアイドルや声優等は一般的なタレントと比較して熱量の高いファンが多く、その人が出演しているという理由でCM・広告を視聴する人も少なくありません。

またタレントのファン層と商品・サービスのターゲット層が一致していれば、タレントパワーによるCV効果をより高めることも可能となるでしょう。

企業のブランディング

企業のブランディングを目的としたCM・広告においても、タレント起用は高い効果を発揮します。

例えば、スキャンダルがなく真面目なイメージのある女優を起用した場合、企業側も“不正のない真面目な企業である”というイメージを強めることができます。

このように、企業そのものの広告塔としてタレント起用を行う場合は、タレントの印象が企業のイメージに直結しやすくなるため、好感度や知名度の高さを意識したタレント起用が重要となるでしょう。

信頼関係の構築

CM・広告へのタレント起用により、企業の認知度向上や顧客からの信頼獲得といったメリットも期待できます。

例えば、名前を知っているメーカーとそうでないメーカーの商品を比較した場合、多くの消費者は“名前を知っているメーカーの商品”を選択しやすい傾向にあります。

これは、“メーカーを知っている”ということが企業に対する安心や信頼感、また購買意欲等を生み出す要因になっているからだと考えられるでしょう。

メディアを活用した話題づくり

タレント起用を行ったCM・広告は、タレントの最新情報という形でメディアに取り上げられやすくなるため、幅広い層に宣伝するチャンスを生み出すことができます。

またタレントが自身のSNSやブログで宣伝したり、ファンがそれらの情報を拡散したりすることで、CM・広告を視聴する機会が少ないユーザーにも商品を認知してもらえるようになるでしょう。

YouTubeの登録者数やSNSのフォロワー数が多いタレントは特に影響力が大きいため、トレンドの形成を目指す上でもタレント起用は効果的です。

競合他社との差別化

タレントが出演するCM・広告は消費者の印象に残りやすく、他社との差別化に役立つ点もメリットの1つです。

タレントと商品・サービスの結び付けに成功すれば、「〇〇さんが宣伝している商品だ」「この商品のCMには〇〇の歌が使われていたな」というように、商品を手に取るきっかけの1つとしてタレント起用が効果を発揮するようになるでしょう。

この手法は、競合が多く性能での差別化が難しい日用品や自動車等のCM・広告で広く用いられています。

CM・広告に合わせたタレント選びのポイント

CM・広告にタレント起用を行う際は、ターゲット層やイメージに合わせたキャスティングが不可欠です。

ここからは、起用タレントを選ぶときのポイントについて詳しく見ていきましょう。

CM・広告の制作目的とゴール

タレント起用の際は、CM・広告の制作目的やテーマをあらかじめ明確にしておくことが大切です。

例えば、新商品の販売にあたって認知度を高めたい場合と、すでに流通している商品のイメージアップを図りたい場合とでは、宣伝効果を発揮するタレント像が異なります。

認知度を高めたい場合は国民的アイドル等の知名度が高いタレント、また企業イメージを向上したい場合は好感度の高いタレントを起用することで高い宣伝効果を期待できるでしょう。

企業・ブランドイメージとの親和性

前章でも解説したように、CM・広告へのタレント起用はタレントイメージと企業イメージがイコールになりやすいことから、イメージ戦略を意識したタレント選びが必要となってきます。

例えば、野球用品のCMにサッカー選手を起用しようとしても、タレントイメージと一致しないという理由で事務所側から断られたり、仮に起用できても思うような宣伝効果を得られなかったりするケースが考えられます。

こうした事態を防ぐためにも、商品やサービス、また企業に対してどのようなイメージを持ってもらいたいのかを明確化したうえでタレント選びを行うことが大切です。

ターゲット層からの支持

CM・広告に起用するタレントは、商品やサービスのターゲットに合わせて選ぶというのもポイントの1つです。

例えば、ファミリー向けの商品を紹介するCMに10代のファッションモデルを起用した場合、仮に人気モデルであったとしてもターゲット層からの支持は低い可能性が考えられます。

このように、知名度の高いタレントを起用したからと言って必ずしもPRが成功するわけではないため、ターゲットとなる年齢層・ライフスタイル等を分析したうえで、適切なタレント起用を行うことが大切です。

タレント起用で注意したい3つのポイント

CM・広告へのタレント起用には様々なメリットがありますが、一方で以下のような注意点も存在します。

過去のスキャンダル・不祥事の有無

タレント起用を行う際の注意点として挙げられるのが、出演タレントの不祥事による炎上やイメージダウンです。

近年はタレントの不適切な言動がSNS等を通じて瞬く間に拡散され、関連する企業やサービスにまで飛び火するケースが増えています。

炎上への対応や出演者の変更には費用もかかるため、タレント起用を行う際は過去のトラブルや不祥事の有無についても調査しておくことが大切です。

契約内容や独占条項の確認

CM・広告にタレント起用を行う際は、競合他社とキャスティングが被ってしまうケースに注意が必要です。

商品やサービスのジャンルによっては、ある程度イメージに沿ったタレント像が固定されており、同じタレントを指名する企業が複数出てくる可能性も考えられます。

契約内容によっては競合他社のCM出演がNGとなっている場合もあるため、起用前に必ず競合のリサーチを行い、契約後にトラブルが発生しないよう注意しましょう。

タレント起用にかかる費用

タレント起用にかかる費用は契約内容や期間、また使用媒体等によってその都度異なるため、一概にいくらと決まっているわけではありません。

一般的には知名度の高いタレントや“旬”のタレントであるほど起用費用が高くなる傾向にあり、大まかな相場としては以下のようになっています。（PRイベント出演の場合）

大御所タレント・人気俳優	300万円以上
人気アイドル・タレント・お笑い芸人	150万円～300万円
一般アイドル・タレント・お笑い芸人・モデル	50万円～150万円
駆け出しアイドル・お笑い芸人・モデル	5万円～50万円